食べられませんの評価を少しだけ疑ってみませんか?

医療介護従事者に怒られそうな

タイトルですが、様々な職種と

ディスカッションを積み重ねる

中で私が感じている事でも

あります

 

以前に開催した医師と語ろう会

でも食支援の話になりましたが

病院では『食べられません』と

いう評価をされた患者さんが

在宅(ご自宅や施設等)では

『食べられる』という事はよく

ある話だそうです

 

1年程前にペースト食で退院

して来た96歳の高齢者に1週間

後にラーメンを食べさせた

『ぐるんとびー』という施設が

炎上したのは皆さんも覚えて

いるのではないでしょうか?

 

その時に書いた記事はこちら

 

色んな方と話をしていると、

この時たまたま取り上げられた

のがぐるんとびーなだけで

あって、表面化はしていません

が、同じ様な取り組みをして

いる施設もある様です

 

医療介護従事者に限らず、多く

の人にとって、イメージがつき

やすいと思いますが、年齢を

重ねて最後に残る欲は食欲で

ある事が多い

 

実際に『みんなの介護』という

サイトで『介護施設で生活する

上で、1番の楽しみは何です

か?』というアンケートを実施

しているのですが、

 

1位は『食事』で2位の

『日々のレクリエーション』の

3倍以上の数になったそうです

 

それくらい食べる事を楽しみに

している人が多いのに、病院の

評価では『食べられない』

在宅の現場では『食べられる』

 

このあまりにも残酷なギャップ

は何故生じるのでしょうか?

 

その理由の1つとして、今の

日本の医療制度が関係している

のではないでしょうか?

 

 

要するに急性期や回復期病院で

治療して、食べられるか、食べ

られないかの嚥下評価までの

時間が単純に短い

 

まだ回復の余地がある段階で

『食べられません』という判断

をされてしまっている可能性

あるのではないでしょうか?

 

実際に病院で働く言語聴覚士も

 

『退院時に現在の嚥下機能

して、食べる事は難しいという

事はお伝えしますが、今後

もしかすると食べれるかもし

ませんと含みを持たせた言い方

をする事があります

 

一方で地域(在宅)に言語聴覚士

かなり少ない事もあり、患者

さんとご家族さんに対して継続

的なフォローを行うのが現実

問題として難しい』

 

と言っていました

 

もう少し経過を追えば、改善が

みられるかもしれないと感じ

がらも業務上『食べられない』

という判断をせざるを得ない

 

そういった背景がある事を医療

介護従事者が知っていれば

『もう一回チャレンジして

みよう』という前向きな展開も

生まれて来るのではないで

しょうか?

 

『食べられません』という評価

をただ鵜呑みにするのではなく

いい意味で少しだけ疑ってみる

事が大切なのかもしれませんね

少し話はズレるかもしれません

が、食支援と同じくらい医療

介護従事者に理解しておいて

欲しいのが栄養について

 

先日知人達と話をしている中で

元々細い高齢者が段々と食が

細くなり、3ヶ月で9kgも痩せた

のに、何ら問題意識を持たない

医療介護従事者達もいるという

話になりました

 

少しばかり栄養を学んだ今で

あれば、3ヶ月で9kgも痩せて

いる事が問題だと気付けますが

恥ずかしながら数年前の私で

あれば、特段気にしていな

かった可能性すらあります

 

今考えると、それって非常に

怖い事なんですよね

 

今までにも度々書いて来た事

ではありますが、そんな状況の

中で療法士が良かれと思って

負荷をかけると、余計に弱る

どころか下手すると死に追い

やる事にも繋がりかねない

からです

 

『栄養の事は管理栄養士に

任せればいいのでは?』

思われる方もいるかも

しれませんね

 

医師と語ろう会の中でも『餅は

餅屋』という意見が出ていま

したが、先日似た様なツイート

を見つけました

個人的な意見にはなりますが、

療法士が栄養や食支援(接触

嚥下等)について考えたり、

学ぶ事は必須ではないかも

しれませんが、とても大切な事

だと思います

 

私自身も栄養を学び始めた事で

管理栄養士と対等なディス

カッションが出来る様にも

なりました

 

学び始めたからこそ出来る質問

があり、それが新たな知識に

なり、自分自身を高める事に

繋がります

 

だからといって、わかった気に

なって、自分の意見を押し通す

のではなく、管理栄養士や

他職種も含め、チームとして

しっかりディスカッションして

いく事が大切

 

要するにお互いを専門家(餅屋)

として尊敬しつつも、忌憚の

ない意見交換が出来る関係性

構築していきたいものですね

 

今後も食支援と栄養について

学び続けるだけでなく、実

していく為にも多職種連携に

繋がる様なキッカケを作って

いける存在でありたいと

思っています

ブログに関するご意見・ご感想

等ありましたら

 

こちら

 

までよろしくお願い致します