ACPとリハビリテーション~患者さんの希望を叶えたい~

先日、理学療法士の立場から

ACP(アドバンスケアプラン

ニング:人生会議)について

話をさせて頂く機会を

頂きました

 

長い間生活期で働く中で自然と

ACPには向き合っていたつもり

でしたが、改めて自分自身

ACPに対してどう考え、どう

動いて来たのかを振り返る良い

機会になりました

 

初めて話すテーマではありまし

たが、最大で60名程度の医療

介護従事者や学生が耳を傾けて

くれた事に心から感謝致します

 

特に私の初挑戦に時間を作って

駆け付けてくれただけでなく、

途中で連絡をくれたりした仲間

達がいた事も私にとって本当に

心強かったですね

 

今回は話をさせて頂いた事を

簡単にまとめておこうと

思います

 

理学療法士としての立場から

ACPについて話す事になり、

私なりに辿り着いた結論は

 

ACPをサポートする事=

リハビリテーション』

 

どこで最期を迎えたいのか?

どうやって生き抜きたいのか?

何を実現したいのか?

 

それは『その人らしい生活を

支援する事』に繋がるのでは

ないでしょうか?

 

方で、病棟において患者さん

ACPがあまりにもないがしろ

にされている場面を私は多々

見て来ました

 

主治医とご家族だけで患者さん

の今後の方針が決められている

事があまりにも多い

 

患者さん自身が意思表示

出来ない状態であれば理解

出来るのですが、意思表示

出来るのに患者さんがその場に

いないのです

 

私は率直に感じました

 

『一体誰の為のACPなんだ?』

 

病院としてご家族からの

クレームや訴訟が怖いのは当然

だと思います

 

だからといって患者さん自身の

人生を本人抜きで決めていく事

が多い医療業界にモヤモヤする

同時に怖さすら感じた事が

あります

 

療法士は医療介護従事者の中

では患者さんとコミュニケー

ションが取れる時間が長い職種

だと私は思っています

 

トータルで考えると病棟や通所

系サービスでも看護師や介護

福祉士が患者さんや利用者さん

に関わる時間が長いですが、

 

1回の関わりで20分から最長

1時間も密にコミュニケー

ションが取れる職種は他にな

のではないでしょうか?

 

だからこそ療法士は主治医にも

話せない、ご家族にも話せない

患者さんや利用者さんのACP

引き出しやすい立場にいると

私は考えています

 

そして、聞き出すだけでなく、

主治医やご家族に患者さん

ご自身のACPを伝える橋渡し的

な役割も出来るのではないで

しょうか?

理学療法士として実際に終末期

患者さんのACPにどう向き

合って来たのかも少しだけお話

させて頂きました

 

正直圧倒的に上手くいかない事

ばかりですが、そういった経験

を私の想いと共にお話させて

頂きました(話した内容に

関しては以前記事としてまとめ

ています。記事はこちら)

 

今回は1例だけACPを上手く

サポート出来たのかなという

経験を簡単に紹介させて

頂きます

 

外来→通所リハ→訪問リハ

(看護)→施設と長期に渡って

関わらせて頂いた末期癌の

利用者さんでした

 

大変私の事を気に入って下さり

『最後まで』ではなく『最期

まで先生のリハビリを受け

たい』と言って下さる方でし

 

いよいよ後数日ではないかと

思われていた時に『状態が悪化

した』という連絡がありました

 

『前回の訪問が最後になって

しまいそうだな。。。』と考え

ている時にご家族から『予定

通りにリハビリに来て欲しい』

との連絡がありました

 

当然私に出来る事なんてないの

ですが『最期まで』という利用

者さんの言葉を思い出し、

主治医にコスト無しで訪問して

も良いかを確認、OKが出たので

訪問しました

 

結果として痛みで錯乱状態に

あり、私の顔も認識出来ない

状況でした

 

ただ手を握り、声を掛け、そば

で見守るだけの20分でした

 

数時間後利用者さんは天国に

旅立たれたそうです

 

その当時は想いだけで動き

ましたし、ひょっとすると

『その時間で他の患者さん

みろよ』と思われる療法士も

いるかもしれません

 

ですが、今振り返ってみると

自分自身がとった行動は結果的

には『リハビリテーション

だったんじゃないかな』と今は

思っています

 

自己満足と言われてしまえば

そうですし、実際にお金も頂い

ていないので仕事にすらなって

いません

 

ですが、後日教会で行われた

葬儀でご家族が利用者さんの事

を話す中で私の名前を出して

『とても満足してリハビリを

受けていた』と話されていた

のを聞き、ホッとした記憶が

あります

 

ハッキリ言ってしまえば、何が

正解かだなんてご本人以外

誰にもわかりません

 

少しでも正解に近づける様に、

『最後にこの人に関わって

もらって良かった』と感じて

もらえる様にその時考えられる

ベストを尽くすのみですよね

 

話をし終わった後、色んな方

からメッセージを頂いたので、

最後に紹介させて下さい

 

介護職の方から

看護師の方から

療法士の方から

療法士を目指す学生から

つも参加者の貴重なお時間を

頂く以上、少しでも価値のある

時間をと思いながら話をするの

ですが、それ以上の価値を頂け

るのはいつも私で

 

今までを振り返る機会を頂く

だけでなく、私のアウトプット

の機会にお付き合い下さり、

今後も頑張れる活力まで頂けた

事に心から感謝致します

ブログに関するご意見・ご感想

等ありましたら

 

こちら

 

までよろしくお願い致します