身体障害と性とリハビリテーション

今回の記事を書くにあたって、

少々勇気が要りましたが、目を

背けてはならない大切な部分で

あり、リハビリテーションにも

繋がる部分だと感じましたので

1人の理学療法士として書か

せて頂きます

 

途中で不快だと感じた方は読む

のを控えて下さいね

 

先日、ある施設経営者と男性

身体障害者の性処理について

話す機会がありました

 

その男性は年齢的には若いの

ですが、病気によって四肢体幹

が上手く機能せず、自分自身で

性処理(いわゆる自慰行為)

する事が難しく、とても悩んで

いるとの事でした

 

男性の本心が書かれたnote

こちら

 

noteの中でも書かれていますが

日本において障害者の性に

ついての話はタブー視されて

いる様な空気がありませんか?

 

男が集まれば、性の話(魅力的

な女性の話)をするのは普通

なのに、何故に障害者の性の話

になると蓋をしてしまうので

しょうか?

 

今から何十年続くかわからない

長い人生の中で、性処理を我慢

し続ける事は女性には想像

出来ないかもしれませんが、

非常に苦しい事だと私は

います

 

この男性にとって性処理はイヤ

らしい意味でも何でもなく

『その人らしい生活をする為』

に必要な行為なんですよね

 

だからこそこの部分に目を

背ける事はリハビリテーション

の考え方に反すると私は考えて

います

 

では理学療法士として、同じ

1人の男性として今の私に何が

出来るのか?

 

そういった相談があれば、残存

能力の中で処理出来る方法

一緒に考える事くらいは出来る

かもしれませんが、

 

当事者の方々にとって、そう

いった声すら発しにくい状況で

あるのは紛れもない事実では

ないでしょうか?

 

そんな状況の中で今の私に何が

出来るのかを考えた結果、発信

する事によって、少しでも多く

の人にそういった悩みを抱えて

いる人がいるという事を知って

もらう事かなと思いました

 

発信するだけでは何も変わら

ないでしょう

 

それこそ自己満足なのかも

しれません

 

ですが、ない頭を使って1人で

考えるよりは、発信を通じて

1人でも多くの人と共に考えた

方が良い案が出て来る可能性も

あります

 

同じ悩みに苦しんでいる人が

具体案を提示してくれるかも

れませんよね

ちなみに『ホワイトハンズが

あるのでは?』そう思った方は

おられませんか?

 

私も今回初めて知ったのですが

ホワイトハンズは利用対象者が

限定されており、自力で性処理

出来ない人が誰でも利用出来る

サービスではないんですよね

 

noteの中でも触れられています

が、風俗等のサービスを利用

する手もあるかもしれませんが

金銭的な問題もあれば、場所的

な問題もあります

 

性処理に関しては単発で終わり

ではなく、どうしても継続的な

フォローが必要だからです

 

『家族に相談してみては?』と

いう考え方の人もいるかもしれ

ませんが、いくら肉親であって

も、関係性が良好であっても

私であれば相談したく

ありません

 

心を許せる第3者、例えば友人

や医療介護従事者に性処理の

悩みを打ち明ける事も当事者に

とってはかなり勇気のいる事

でしょう

 

その機会を境に関係性が崩れて

しまう可能性があるからです

 

当事者にとっては性処理の悩み

を除いても、継続的なサポート

が必要だからこそ、信頼出来る

人、安心して任せられる人との

繋がりを失いたくないのが本音

ではないでしょうか?

 

一緒に話をした施設経営者は

『物理的な距離が近ければ私が

手伝ってもいい』と言って

いました

 

正直、障害者の性処理の悩みに

対して『協力してもいい』と

思われる人は少なからずいる

とは思うんです

 

ただ当事者も『手伝って

欲しい』と言いにくいし、

サポート側も『協力しても

いい』という意思を公表しに

くい空気がある為にマッチング

しずらい環境であるのも事実

かもしれませんね

 

最後にこの性処理に関する悩み

は男性目線で語られがちですが

当たり前ですが女性の身体障害

者にも起こり得る問題だと

思います

 

近年避妊リングが時折ニュース

になっていますが、避妊リン

を使ってますというだけで非難

されがちな日本において、女性

の性処理に関する悩みは男性

より更に声に出せない領域なの

かもしれませんね

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