当事者セラピストから当事者視点を学ぶ

先日『当事者セラピスト』の

1人である山田隆司さんの講演

を聴く事が出来ました

 

当事者セラピストとは当事者

(患者)の『主観性』と

セラピスト(療法士)

『客観性』を併せ持つ存在で

あり、

 

山田さんは当事者と専門家や

社会を繋ぐ架け橋的な存在に

なれるのではないかという想い

を持って活動されています

 

実は全国には数多くの当事者

セラピストが存在して

いるんです

 

山田さんは神経難病である

シャルコーマリートゥース病×

作業療法士ですが、今年亡く

なられた山田さんの後輩であり

戦友の押富俊恵さんは

重症筋無力症×作業療法士、

 

脳卒中フェスティバルの主催者

である小林純也さんは脳卒中×

理学療法士です

 

脳卒中後の高次脳機能障害×

言語聴覚士の関啓子先生

 

ギランバレー症候群×理学

療法士の森友美さん

 

クローン病×理学療法士の

宮内謙一さん

 

と本当に様々な疾患を抱え

ながら、療法士として、または

療法士としての視点を活かして

他業種で活躍されている人が

全国にはたくさんいます

ご存じでない人もいるかも

しれませんが、神経難病である

シャルコーマリートゥース病は

進行性の疾患で徐々に四肢遠位

部の筋肉から萎縮がはじまって

いきます

 

作業療法士である山田さんは

一般の方よりも明らかに身体

機能の低下に敏感な事は容易に

想像がつくのではないで

しょうか?

 

少し残酷な表現になってしまい

ますが、山田さんは一般の方

より未来をリアルにイメージ

出来てしまう訳です

 

私は理学療法士として無礼を

承知で質問しました

 

(思う様に身体が動かなく

なる)未来が想像出来る中で、

これからの事はどう考えて

おられるのですか?』

 

ここでは山田さんの回答は控え

させて頂きますが、作業療法士

として、2児の父親として、

様々な想いを持っておられ、

 

同世代の男として、同業者と

して、同じ父親として私

出来る事は協力したいと心から

思いました

 

徐々に弱っていく身体と

向き合う

 

どの様な感覚なのか正直私には

イメージする事しか出来ません

が、個人としてはこう感じ

ました

 

ACP(人生会議)の連続なん

だろうな』

 

今すぐ死に直結する訳ではない

かもしれませんが、徐々に動き

づらくなっていく中で、人の

何倍も色んな選択をしてきたん

だろうなと思いました

講演の中でも理学療法士として

ハッとさせられる部分が多々

あったのですが

 

『歩行練習よりも子供と

あつもり(あつまれどうぶつ

の森)をして遊びたい』

 

という言葉がありました

 

徐々に四肢の筋力低下が進行

していく、2児の父親である

 

こういった社会的背景を知ると

私を含む多くの療法士は善意で

『少しでも進行速度を遅く

したい』と思うのではないで

しょうか?

 

山田さん自身も定期的に入院

して理学療法を受けたり、弱ら

ない為の努力はされています

 

一方でこれは私の感じた事

ですが、闇雲にそこに時間を

投資して、大切な家族との時間

も無駄にしたくないという想い

も感じ取る事が出来ました

 

運動も大事、でもお子さん達の

『お父さんあつもりしよう』と

いう声に応える事も山田さんに

とって大切なんだろうなと

思いました

 

療法士はどうしても身体機能に

目がいきがちです

 

もちろん大切な機能である事に

違いはないのですが、歩く事

よりも、運動する事よりも優先

される目標があるかもしれない

という事は療法士に限らず、

 

リハビリテーションに関わる

全ての職種の頭の片隅に置いて

おく必要があるのかもしれま

せんね

 

頑張ればここまではいけるかも

しれない

 

経験を積めば積む程、ある程度

の目標設定は出来る様に

なります

 

でもそれは本当に患者さんや

利用者さんの意向に沿った目標

設定でしょうか?

 

あなたの独りよがりの目標設定

になっている可能性は

ありませんか?

 

他職種と連携して患者さんや

利用者さんの声を聞き出そうと

していますか?

 

山田さんの講演を聴き、理学

療法士として色んな課題を投げ

かけられた様な気がしました

 

1つの記事ではとてもまとめ

きれない学びの多い講演でした

ので、また続編書きますね

(宣言する事で自らを追い

込む笑)

 

山田さんの講演を聴く機会を

作ってくれた中田さん、貴重な

時間を共有して下さった参加者

の皆さん、本当にありがとう

ございました

ブログに関するご意見・ご感想

等ありましたら

 

こちら

 

までよろしくお願い致します