地域包括ケアシステムがコロナ対策の土台

発熱外来、ドライブスルー診療

オンライン診療等、多岐に渡る

形式で1年間で約3200人の

コロナ疑い患者さんを診療

(内陽性者460)して来られた

長尾クリニック院長長尾和宏

先生の講演を聴いて来ました

 

長尾先生はTVにもよく取り上げ

られたり、映画のモデルに

なったりされている在宅医です

 

TV出演時の動画は

講演の中で1番驚いたのは

偽陰性の多さ

 

長尾先生は未だに3割程度いる

と言われていました

 

365日年中無休で発熱外来含む

外来診療、600人程度の在宅

患者さんと向き合って来られた

経験の中で明らかに

 

『コロナ肺炎』(PCR検査だけ

でなく独自CTも併用されて

いるそうです)という患者さん

でもPCR陰性になる人が数多く

いるそうです

 

そしてPCR陰性になると、

保健所も対応してくれない事が

多くなる為(ある意味致し方

ない部分もあると思いますが)

様々な葛藤を抱えながら患者

さんの対応にあたっておられる

のだなという事が伝わって

来ました

 

同時に医療介護従事者として

別の視点から捉えるのであれば

PCR陰性=コロナ陰性ではない

という事への再認識と明らかに

呼吸状態含め、体調に今までと

異なる違和感がある場合は再度

PCRを受けてみる事も必要なの

ではないかと感じました

 

そして長尾先生は地域包括ケア

システムがコロナ対策の土台で

あるとも言われていました

 

この機会に改めて『地域包括

ケアシステム』という言葉を

調べ直してみました

 

健康長寿ネットによると『地域

包括ケアシステムとは、要介護

状態となっても、住み慣れた

地域で自分らしい生活を最後

まで続けることができるように

地域内で助け合う体制の

ことです

 

地域包括ケアシステムは、それ

ぞれの地域の実情に合った医療

・介護・予防・住まい・生

支援が一体的に提供される体制

を目指しています

 

介護保険制度の枠内でだけ完結

するものではなく、介護保険

制度と医療保険制度の両分野

から、高齢者を地域で支えて

いくものとなります』とされて

います

 

介護保険制度、医療保険制度

だけでなく、地域(自治会や

高齢者クラブ、ご近所の方々

等々)も巻き込んでいくのが

大切なポイントではないで

しょうか?

 

長尾先生は講演の中で独居の

認知症高齢者がコロナ感染した

時の例を出されていまし

 

元々外に出る習慣があった高齢

者は認知症の影響で『外に出た

らダメだよ』と伝えても忘れて

しまい、外に出て来てしまい

ます

 

こういった場合、訪問診療や

介護保険サービ(ヘルパー

訪問等)だけでは対応しきれ

なくなってしまう為、ご近所

さんや町内会の方々の協力が

必要になる訳ですね

 

同時に正直私は1つの疑念も

感じました

 

このコロナ渦の中でいかに

ご近所さんであっても、高齢者

の状況をある程度理解している

方であってもコロナに感染して

いるという前提条件(当たり前

ですが、地域の方には事前に

状況説明されるそうです)の中

で高齢者を支えてくれる

だろうかと

 

少し古いデータではありますが

内閣府『平成19年度版国民生活

白書』において近所付き合いの

程度の変遷が調べられています

 

1975年には親しく付き合って

いるが52.8%だったのに対し、

2007年には10.7%1975年には

付き合いはしていないが1.8%

に対して、2007年には30.9%

なっています

 

2007から14年経過した今、

地域にもよるかもしれませんが

ご近所付き合いが密になって

来ているとは到底思えません

 

今後益々高齢化が進行し、独居

高齢者が増えていく中で地域

括ケアシステムの重要性を

強く感じると同時にICT

(オンライン)の普及・活用が

地域包括ケアシステムを有効

活用する為に必要なツールなの

ではないかと思いました

 

質問もさせて頂きましたが、

コロナ渦でのフレイル(身体的

・精神心理的・社会的・口腔)

の進行は間違いなく進んで

います

 

コロナを生き延びてもフレイル

で元の生活に戻り切れない人が

たくさんいます

 

理学療法士として身体機能に

だけ着目するだけでなく、人と

の繋がりを作るといった環境

設定、多職種連携にも目を向け

ていきたいと改めて感じた講演

でした

ブログに関するご意見・ご感想

等ありましたら

 

こちら

 

までよろしくお願い致します