『理想的な介護ですよね』からの脱却

上映期間中に見逃してしまい、

どうしても見たいと思っていた

『僕とケアニンとおばあちゃん

たちと。』というドキュメン

タリー映画をようやく見る事が

出来ました

 

この映画は神奈川県藤沢市に

ある『あおいけあ』の日常を

介護業界を知らない若手映画

監督が1年間追いかけた作品

です

 

同じ様にあおいけあがモデルに

なった映画

 

『ケアニン~あなたで

よかった~』

 

『ケアニン~こころに

咲く花~』

 

じくケアニンのスピンオフ

映画

 

『ピア~まちをつなぐ

もの~』(プロデューサーの

山国さんがピアの続編を作り

たいと発信されてました♪)

 

3作どれも素晴らしい映画

なので、医療介護業界で働く人

だけでなく、一般の方にも是非

見て欲しいです

 

あおいけあを初めて知ったと

いう方は代表の加藤忠相さんが

講師をされている↓の動画を

見て下さい

 

世界から注目され、全国から

多くの医療介護従事者が見学に

訪れる理由がわかると思います

ドキュメンタリー映画を見て、

改めて『自立支援』と

『リハビリテーション』に

ついて考えさせられました

(以後少しネタバレを含みます

ので、ご了承下さい)

 

デイケア、デイサービス

イメージって世間一般的には

『お世話型の介護』ではない

しょうか?

 

ご家族のレスパイトケア

(ご家族が一時的に介護から

離れ休息出来る)目的もある

とは思いますが、

 

利用者さんを『お客様』と捉え

精一杯もてなす、楽しんで

もらうといった形が今の日本に

おいてはスタンダードだと

思います

 

一方であおいけあでは認知症の

ある利用者さんがお茶を入れ、

包丁も握ります

 

映画の中では利用者さんが流し

そうめん大会に向けて鎌を

持って草引きをしたり、流し

そうめん大会ではもてなされる

側ではなく、地域住民をもて

なす側として活躍されています

 

要介護高齢者であっても目隠し

をしてスイカ割りも楽しまれる

し、イベントの締めの挨拶も

利用者さんがされていました

 

『ただでさえ転倒のリスクが

ある高齢者に目隠しをする

なんて』と思われる方もいる

かもしれませんが、そこを

さりげなくサポートするのが

医療介護従事者の仕事ではない

でしょうか?

 

例え認知症があっても、90歳の

高齢者であっても同じ『人』

です

 

地域住民と同じ様にスイカ割り

も楽しみたいし、誰かの役に

立てたり、感謝される事は

いくつになっても嬉しい事では

ないでしょうか?

 

前にも1度ブログにまとめ

ましたが、生きがいの有無

(人生の目的)によって認知症

の進行が穏やかになる事が研究

でわかっています

 

ブログこちら

 

私を含む医療介護従事者と

家族が制限をかけてしまって

いるだけで、認知症になっても

出来る事はたくさんあるはず

です

 

今一度考えてみませんか?

 

長年家族の為にと包丁を握り、

料理を作り続けて来た人

認知症になった

 

本当に包丁を持ってもらう事は

危ないのでしょうか?

 

長年植木職人として剪定し続け

て来た人が認知症になった

 

本当にノコギリを持ってもらう

事は危ないのでしょうか?

 

料理をした経験が少ない認知症

ではない人が包丁を握る方が

よっぽど危ないのではないで

しょうか?

 

介護職員がさりげなくサポート

しながら、出来る範囲の事は

利用者さんにもしてもらう

 

それが結果的に活動量を向上

させ『自立支援』に繋がるの

ではないでしょうか?

 

同時にその人らしい生活を支援

する事、まさしく『リハビリ

テーション』に繋がっているの

だろうなと感じました

 

リハビリテーションは理学療法

士、作業療法士、言語聴覚士と

いった専門職だけが行うもの

ではありません

 

機能障害(痛みや筋力低下)

改善に目を向ける事も大切です

が、生活期においては動ける

環境設定をする事もそれ以上

大切になって来るのではないで

しょうか?

 

あおいけあの様に思わず動き

たくなる環境を作り出す事が

出来れば、必然的に

 

『自立支援』『リハビリテー

ション』は良い方向に進む

かもしれませんね

 

最後になりましたが、個人的に

大切にしている価値観を共有

させて下さい

 

私自身、まずはこういった取り

組みをしている施設があると

いう事を多くの人に知って

もらう事が大切だと考えて

います

 

あおいけあに限らず、素敵な

取り組みはこれからも紹介して

いきたいですね

 

もう1点、大切にしている事は

 

『理想的ですね』

『凄いですね』

 

だけで終わらせない事

 

言うだけなら簡単で実践するの

は決して簡単ではありませんが

良い刺激を受けたのであれば、

何か1つでも現場に、利用者

さんに活かそうとする

 

 

自分自身の理想に向けて一歩

でも前進していきたいもの

ですね

ブログに関するご意見・ご感想

等ありましたら

 

こちら

 

までよろしくお願い致します