終末期に理学療法士が出来る事ってなんですか?

運よくオンライン上映会の情報

を入手したので2度目の

ピア~まちをつなぐもの~

を見る事が出来ました

 

DVD化されないのが本当に

もったいない、全ての医療介護

従事者と学生に見てもらいたい

作品です

 

ピアに関してはこちら

 

今回の上映会は映画に協賛

された大阪リハビリテーション

専門学校の企画

 

こういった素晴らしい作品は

授業の一環として是非多くの

学生達に見せてあげて欲しい

ですね

 

本を読むだけの授業なんかより

よっぽど価値が。。。

 

ゴホンゴホン。。。おっと風邪

を引いた様だ。。。

 

ピアは在宅医療における多職種

連携と看取りをテーマにした

映画なのですが、ピアを見て

改めて

 

『もっと他職種の事を

知りたい』

 

と強く感じました

私が交流会や様々な企画を開催

する目的の1つが『多職種

連携』です

 

交流会を開始した当初は圧倒的

に療法士が多い会でしたが、

先日開催した企画には栄養士や

歯科衛生士、社会福祉士と

いった非常に多くの職種が

集まって下さいました

 

もちろんそこには学生や当事者

ご家族も含まれていますが、

今後はより深く他職種の事を

知る為の企画も考えていきたい

ものです

 

『ピア』には理学療法士も作業

療法士も出て来るのですが、

改めて終末期の患者さんに対し

理学療法士として出来る事

って何だろう?と考えさせ

られました

 

以前、在宅看取りを多くされて

いる在宅医の講演会に参加し、

自分自身の経験をお話させて

頂いた事があります

 

癌によって下肢の病的骨折を

起こす可能性があるので、

車椅子座位までしか許可されて

ない患者さんでした

 

問題となる関節可動域制限は

なく、下肢筋力もある程度

保たれている患者さんに対して

 

理学療法士として何が出来るの

かを考えた結果、私が出した

答えは

 

『車椅子を押して病院の外に

出る』でした

 

主治医とご家族にOKをもらい、

わずかな時間ですが外に出て

色々な景色を見てもらう事で

笑顔になる機会が増えました

 

今後低下してくるであろう下肢

筋力や関節可動域の予防に20

を使うよりも、車椅子座位で

過ごす患者さんにとっての

非日常の20分の方が価値がある

と私は考えたのです(ご家族は

滅多に面会に来れない)

 

これは『理学療法士』として

ではなく1人の『人』として

考えたつもりです

 

この事を講演会の質疑応答で

話した時、在宅医と多くの参加

者が私の話に賛同して下さい

ました

 

一方でSNSを通じてこの経験

をシェアした時、多くの療法士

から批判されました

 

『それは理学療法士の仕事

ではない』

 

『単なる自己満足だ』

 

『そんな事をしている療法士

いるから診療報酬が

下がるんだ』

 

『何かあったらどうするんだ』

 

批判された療法士に対して

聞き返す事はしませんでしたが

正解なんてないと私は思って

います

 

機能的な維持が大切である事

は間違いありませんが、余命が

いつまであるかわからない状況

で行う筋力維持・増強運動より

も花が少しずつ開花するのを

見たり、

 

散歩している犬を見たりする事

の方が患者さんにとって有意義

な場合もあるのではないで

しょうか?

 

癌の影響で両下肢が完全麻痺

した患者さんもいまし

 

麻痺が良くなる可能性はほぼ

ない状況でしたが『少しでも

良くなりたい』と患者さん

全介助での車椅子座位を希望

されました

 

ご家族と車椅子で病院の周囲を

散歩するのが数少ない楽しみ

でした

 

限られた時間ではありますが、

最期の日の数日前まで車椅子

座り続けて頂きました

 

当たり前ですが、両下肢の麻痺

が改善するどころか機能的な

改善は全くありませんでした

 

それでも私は座り続けて

もらいました

 

本人とご家族もそれを希望

れ続けました

 

私は理学療法士として変わって

いるのだと思います

 

正直患者さんに対して感情移入

もしてしまうタイプです

 

でも終末期の患者さんと向き

合う時にブレずに持ち続けて

いる考えがあります

 

担当の『理学療法士』として

ではなく1人の『人』として

わらせて頂こう

 

1人の人生の先輩の最後の担当

理学療法士が私なんです

 

例え理学療法士らしくないと

言われても、最期の瞬間まで

患者さんに出来る事は精一杯

やりたい

 

本当にただそれだけの事ですね

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までよろしくお願い致します