オンラインを用いて社会的フレイルを予防出来ないでしょうか?

前回は社会的フレイルと

ソーシャルキャピタル(社会的

な結びつきや人間関係、絆の

強さ)について記事にしました

が、今回は前回書ききれ

なかった続編です

 

前回の記事はこちら

 

まずは前回紹介しきれなかった

ソーシャルキャピタルに関する

興味深いデータをシェアさせて

頂きます

 

国ペンシルベニア州に

イタリア系移民が中心に住む

ロゼト(Roseto)という人口

1600程の小さな町があります

 

その町での調査がソーシャル

キャピタルの効果を示した例と

て注目され、この町の名前を

とって『ロゼト効果』と呼ばれ

る様になったそうです

 

ロゼトでの心筋梗塞による死亡

率が他の町と比較し有意に

低かったからです

 

心筋梗塞による死亡率を、

水資源、医師、保健医療施設が

ロゼトと同程度のバンガー

(Bangor)という町と比較した所

 

1955年からの10年間では、55

から64歳の心筋梗塞のリスクが

高くなる年齢層の男性で、

ロゼト住民の方が約半分程度と

少ない事がわかりました

 

ロゼトはイタリア系移民の多い

町の為、動脈硬化になりやすい

食習慣があり、喫煙率も飲酒率

も高く、また、ロゼトの男性の

多くは、煤煙まみれになり

やすい採石場で働いていた為、

労働環境は必ずしも良くはない

状態でした

 

食習慣、運動、喫煙などの心筋

梗塞のリスク因子では、ロゼト

の男性の心筋梗塞による死亡率

が低い理由は説明がつかず、

リスク因子によっては、ロゼト

の方が悪くさえありました

 

数々の検討がなされた結果、

ロゼトの男性の心筋梗塞による

死亡率が低いのは、社会的な

結びつきや絆の強さによる影響

と推測されました

 

じイタリアの特定の地域から

集団で米国へ移民し、教会や

家族の繋がりが強く、お互いに

助け合い、多世代同居生活で、

高齢者が大切にされていました

 

しかし、ロゼトの町も時代の

流れとともに変化しました

 

古き良き移民のコミュニティも

少なくなり、周辺の他の町と

大差ない一般的なアメリカの町

になっていき、1970年代に入る

前頃から、ロゼトの中高年男性

の心筋梗塞リスクは、他の町と

同様になっていっていった

そうです

 

前回の記事でも触れましたが、

ソーシャルキャピタルが高まれ

ば社会的フレイルは生じにくい

=健康でいられる可能性が

高まります

 

一方で世界的なコロナウイルス

の蔓延により、高齢者の社会的

フレイル(身体的フレイルも)

生じやすくなっているのでは

ないでしょうか?

 

作業療法士の大垣和也さんが

作成したコロナ性フレイル

サイクルはこちら↓

コロナ渦の影響で多くの若い

世代はオンライン(Zoom)

用いて他者との交流を図って

いますが、高齢者にとって

オンラインの活用は少々

ハードルが高いのかも

しれません

 

多くの病院や施設もコロナ感染

拡大を恐れて、面会を禁止して

いる所が多く、結果、今まで

会えていた家族とも会えなく

なっています

 

そんな社会的フレイル真っただ

中の高齢者達にZoom等が使える

にとスマホ教室を開催して

いる平岡史衣さんという少々

変わった看護師がいる

 

平岡さんはシニア専門芸能事務

所アンコールプロダクションの

代表取締役をしており、いく

になってもおじいちゃん、

おばあちゃんが輝ける社会を

作りたいと全国各地に出向いて

いって高齢者をナンパ&スカ

ウトしています(この時点で

既に破天荒笑)

平岡さんは元気な高齢者を紹介

る事で

 

若者達には

『あんな歳の重ね方をしたい』

 

高齢者には

『自分もまだまだ頑張れる』

 

と感じてもらいたいと活動

されています

 

スマホ教室で高齢者がZoom

使える様になれば、コロナの

影響で直接人に会えなくても、

足腰が弱って外出が難しくても

繋がりは作れるし、交流も

出来ます

 

人生経験を若者にシェア出来れ

ば、生きがいに繋がる可能性

だってありますよね

 

同じ様に様々な病院や施設で

オンライン面会も始まって

います

 

リアルではなくてもオンライン

を通じて家族と面会出来る

 

の成長を垣間見る事も出来る

 

こういった取り組みがどの程度

社会的フレイルの歯止めになる

のかは正直未知数ですが、

 

スマホ所有率が今後も上がって

いくであろう事を踏まえると、

いずれコロナウイルスが終息

したとしても社会的フレイル

対策にオンラインを使わない手

はないと個人的には考えて

います

 

そうなると、病院や施設に

ネット環境が整備されているの

が当たり前の時代が来るのかも

しれませんね

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