リハビリテーションを諦めない

恥ずかしながら私が今までに

取り組んで来たリハビリテー

ションをいくつか紹介させて

頂きます

 

①大好きなカツ丼を食べたい

末期癌の高齢者

 

高齢の末期癌とはいえ、認知症

はなく、嚥下機能も保たれて

いる方でした

 

食欲はあるも『病院の食事は

美味しくない』とあまり食べ

ませんでした

 

『家に帰ったら熱々のカツ丼が

食べたい』とよく言われていた

ので、私は密かにカツ丼を出前

してくれるお店を調べて

いました

 

方、一時帰宅の話も出ていた

ので『その時にカツ丼を食べて

もらえばいいか』と安易に考

ていました

 

そんな矢先に容体は急変、

カツ丼を食べてもらう事は叶い

ませんでした

 

患者さんに熱々のカツ丼を

食べてもらう

 

私なりに考えたリハビリテー

ションは失敗に終わりました

②温かいおうどんが食べたい

末期癌の女性

 

末期癌とはいえ、私の母親より

若い女性でした

 

ある日部屋を訪れるとカップ

ラーメンを食べておられました

 

『病院の食事は食が進ま

なくて。。。』

 

『何か食べたい物や好きな物は

ありますか?』と質問する

 

『温かいおうどんが食べたい』

との事

 

カツ丼を食べてもらえなかった

過去が脳裏をよぎると同時に、

若いだけに進行が早い可能性も

あると考え、

 

すぐに主治医に『出前を取っ

もいいですか?』と相談

 

幸い許可が出たので『温かい

おうどん食べましょう』と女性

に伝えると笑顔で

 

『ありがとう、楽しみ』と

言われていました

 

翌日女性は『カレーうどん』を

注文するも、運悪く『今は

やっていない』と言われたそう

で、少し残念そうにされ

いました

 

『近い内に別の温かいおうどん

をお願いしましょう』と伝えた

翌日に体調が悪化、食事が食べ

られない状況になり、最後まで

温かいおうどんを食べる事は

叶いませんでした

 

『私がカレーうどんがやって

ない事を事前に確認しておけば

1度はおうどんが食べれたかも

しれない』

 

前回に引き続き、リハビリテー

ションは上手くいきません

でした

③喫茶店で珈琲が飲みたい

末期癌の高齢者

 

認知症はないものの、癌が下肢

の骨に転移して、いつ病的骨折

してもおかしくない女性でした

 

話を聴いていると珈琲が大好き

で、娘さんが珈琲を持参して

くれるも

 

『やっぱり喫茶店で珈琲を飲み

たい』と希望されていまし

 

全介助での車椅子移乗は許可

されていた為、まず娘さんに

外出で喫茶店に連れて行っ

もらえないか相談しました

 

仕事の関係で時間が確保

出来ないとの事でしたので、

私はない頭を捻って考えました

 

車椅子移乗→私が車椅子を押し

て喫茶店→珈琲を飲む→帰院

 

3単位(1時間)内で収まるでは

ないか!!

 

『当然だろ、馬鹿か』と言われ

てしまえば言い返す言葉も

ありませんが、自ら調べると

コスト算定する事は難しいとの

事でした

 

思えば娘さんに同意を得た上

で主治医に『コスト算定は出来

ませんが、行っても良いです

か?』と確認してみても

良かったなと思います

 

喫茶店は実現出来なかったの

ですが、女性にはもう1

やってみたい事がありました

 

(娘の)車に乗ってドライブ

したい』

 

長期間入院しているので、気分

転換したいとの事でした

 

娘さんは仕事の関係で難しい事

を理解していた私は、通所リハ

の利用者の送迎時に車椅子の

まま送迎車に乗る事を思いつき

した

 

送迎車ならコースは選べない

けど、車椅子のまま乗れて、

車椅子の固定も出来る、通所

リハの職員と私も同乗している

状況でドライブ出来ると思った

のです

 

ただ少なからず振動を伴う為、

病的骨折のリスクもある事を

踏まえ、娘さんに相談しました

 

『骨折のリスクはありますが、

職員と一緒にドライブするか、

リスクを避けて安静にするか

どうしましょうか?』

 

結果的に娘さんはリスクを避け

る事を選ばれました

 

私は何1つ女性の希望を叶え

られぬまま、リハビリテー

ションは失敗に終わりました

 

要するに私はリハビリテー

ションを支援する職種であり

ながら失敗だらけです

 

『そもそもそれは理学療法士の

仕事ですか?』

 

『もっと他の患者さんに時間を

使うべきでは?』

 

色んな意見があって然るべき

だと思います

 

ですが、私はこれからも出来る

限り『今の自分に出来る支援は

何なのか?』を考え続けて

いきたい

 

もがき続けていきたい

 

理学療法士としてリハビリテー

ョンを支援する事を諦めない

 

最後に実習生として関わった

後輩が書いた素晴らしい記事

紹介させて下さい

 

記事はこちら

 

こんな想いを持ちながら、患者

さんに向き合える後輩を今でも

誇りに思います

 

私も負けていられませんね!!

 

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等ありましたら

 

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までよろしくお願い致します