療法士業界の手技批判は何故起こるのか?

療法士業界には様々な治療手技

があり、全国各地でセミナーが

開催されています

 

そして、私が理学療法士に

なった時から今も変わらないの

が治療手技同士の軋轢

 

『●●法なんて時代遅れ』

 

『●●の手技は科学的根拠が

ないらしい』

 

多くの人はその手技を学んだ事

はなく

 

『ただ何となく怪しいから』

『考え方があわないから』

 

といった様な理由で批判し

あっている

 

個人的には対象者が良くなるの

であれば、アプローチ方法

(手技含む)は何でもええやんと

いうスタンスの為、少々理解に

苦しむ部分でもあるのですが、

何故手技批判は生じるので

しょうか?

 

実は人は集団に属する事で、

自分の集団をひいきして、他の

集団を差別する傾向があります

 

この様な心理現象は『内集団

ひいき』や『内集団バイアス』

と呼ばれ、イギリスの社会心理

学者ヘンリー・タジフェル氏に

よって理論が確立されたそう

です

 

内集団ひいきの様子がよく

わかるのが、TV番組でよく

見られる『東京vs大阪』と

いった図式です

 

東京の人は『自分達は上品

だけど、大阪の人間は下品だ』

とレッテルを貼り、

 

大阪の人は『自分達は他人に

親切だけど、東京の人間は

冷たい』とレッテルを貼った

りする訳ですね

この様に、何の繋がりもない

群衆に、ほんのわずかな共通点

を作る事で一体感を生み出す

テクニックを

 

『グランファルーン・テク

ニック』と言い、療法士業界で

治療手技を教えている団体

(グループ)でも少なからず

活用されていると考えています

 

一体感を高める為のポイントは

 

『仲間意識を作る』

『共通の敵を作る』

 

仲間意識を高めるポイントと

しては

 

①共通点を作る

②感情を共有する

Weメッセージを発信する

 

が大切だそうです

 

阪神タイガースのファンは同

ユニフォームを着る事で仲間

意識が高まり、歓喜の瞬間には

横にいるよくわからん

おっちゃんとハイタッチしたり

ハグしたり出来る訳です笑

 

療法士の場合は同じ手技を

学んでいる、臨床で使っている

という『共通点』が仲間意識

を高める事に繋がります

 

手技に関するセミナーでは複数

の講師陣で受講生を指導する事

が多いですよね

 

その結果『受講生に喜んで

もらえた』『受講生の満足度が

低く、悔しかった』という感情

を講師陣で共有する事に繋がり

ます

 

更に『個人』ではなく

『チーム』(私達)で受講生を

指導する事でも仲間意識は

高まる事が考えられます

 

そしてより強力なのが

『共通の敵』を作る事

 

チームで他の治療手技を敵視

する事で結束力が高まる訳です

要するに治療手技団体に属する

事で自然と『仲間意識』が

高まり、共通の敵を見つけて

批判するという形で『内集団

ひいき』をしている事に

なります

 

別の言い方をするならば、

外集団(他の治療手技団体)

判して相手の評価を下げる

事で、相対的に自分達(内集団)

の評価を上げている事に繋がる

訳ですね

 

17年間理学療法士として働いて

来て感じる事ですが、全ての

症状や疾患に対応出来る万能な

アプローチなんて存在しないの

ではないでしょうか?

 

実在するならばこれだけ多くの

手技が入り乱れる事はないはず

です

 

どの手技にも一長一短があると

いう事を念頭に置いた上で、

建設的な意見交換ができ、

お互いの手技を容認しあえる

様な環境が必要なのではないで

しょうか?

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