利用者さんのお気持ち(お茶やお菓子)は絶対に断るべきなのでしょうか?

問リハでは終了後に利用者

さん(以下利用者)がお茶や

お菓子を用意してくれる事が

ありま

 

通所リハの担当者会議等でも

お茶やお菓子が準備されている

事も多い

 

利用者やご家族から金品は

ちろんの事、お茶やお菓子も

受け取るなと職場から言われて

いる療法士もいるのではないで

しょうか?

 

今回はお茶・お菓子問題に

ついて少し考えてみたいと

思いま

 

予め不要ですと伝えていても

お茶やお菓子を出して下さる

利用者はやっぱりいます

 

そもそも利用者は何故お茶や

お菓子を準備しようとするので

しょうか?

 

純粋に『ありがとう』

『お疲れ様』という感謝の

気持ちがあるからではないで

しょうか?

 

人には好意を受けると好意を

返したいという心理があり、

これを心理学では『返報性の

法則』と言います

 

ちなみにこの法則は非常に強力

で、相手の事を好きでも嫌い

でも同じ様に働く事が実験で

確かめられています

 

私が実習生に『返報性の法則』

を説明する時はバレンタインと

スーパーの試食品の話をよく

します

 

例え義理チョコであっても

バレンタインに女性からチョ

レートをもらった男性は

 

『ホワイトデーに何かお返し

しなければ』と思います

 

例え少量であってもスーパーで

試食品を食べると『少しだけ

でも買おうかな』という気持ち

が出て来ます

 

実際にある研究ではレストラン

でキャンディーやミントを

添えてお客さんに勘定書を渡す

だけで、チップの額がかなり

増える事がわかっています

一方である研究では興味深い事

に『返報性の法則』を反対の

方向に破る人、

 

つまりこちらから与えるだけ

与えて、その受け手がお返し

する機会を認めない人は嫌わ

れる傾向がある事が明らかに

なっています

 

ちなみにこの研究結果は日本に

おいても当てはまるそうです

 

もう一度訪問リハに当てはめて

考えてみましょう

 

サービス提供者側である療法士

が利用者の所に伺い、理学療法

・作業療法を提供する

 

その好意(理学療法・作業療法)

に対して利用者は少しでも好意

を返したい(お茶やお菓子)

いう心理が働きます

 

その裏表のない純粋な好意に

対して絶対に『断る』事が

正しい対応なのでしょうか?

 

先程の研究結果から考えても、

利用者の好意を拒絶し続ける事

は関係性が崩れる事に繋がる

可能性もあるのではないで

しょうか?

 

この記事を通じて『お茶くらい

飲んでもいいやん』という事が

言いたいのではありません

 

ただ今もあるであろう

 

『何も受け取るな、何も口に

するな』という考え方に一石を

投じてみたいなと思った次第

です

 

私個人としては予めお断りした

上で、準備して下さる利用者に

関しては時間の許す範囲で

いただいていました

 

こういう表現をすると言い訳に

聞こえるかもしれませんが、

理学療法士としてお茶を出そう

として下さる利用者のお気持ち

を気持ち良く受け取る事も

 

お茶を準備する動作さえも

『リハビリテーションの一環』

だと捉えていました

 

更にホッと一息ついた時こそ

隠れている問題点が見えやすく

なるも

 

ただお茶と雑談を一緒に楽しむ

だけでなく、理学療法士として

の評価も兼ねていまし

 

自宅にお伺いする事が多い訪問

リハでは利用者やご家族との

信頼関係が何よりも大切

なって来ます

 

『お茶やお菓子であっても絶対

に断る』と決めつけて対応する

のではなく、

 

利用者やご家族のキャラクター

等を考慮しながら柔軟に対応

しても良いのではないで

しょうか?

 

目の前の利用者は大切な人に

先立たれ、思う様に身体が

動かない為に友達にも会いに

行けず、

 

大好きなお茶を一緒に飲む相手

が欲しいのかもしれませんよ

ブログに関するご意見・ご感想

等ありましたら

 

こちら

 

までよろしくお願い致します