連日ニュースやSNSで見ない日
はないトイレットペーパー
品切れ問題
トイレットペーパー以外にも
マスク、ティッシュペーパー、
紙オムツ、生理用品、お米等が
店舗から無くなっている写真を
よく見かけましたが、
今は少しでも免疫力を高めよう
と納豆やヨーグルトがよく
売れているそうです
特にトイレットペーパーに
関しては業者や政府があれ程
『デマ』だと言いまわっている
にも関わらず、何故に買い占め
ようとしてしまうので
しょうか？
買い占めには2つの心理が関与
していると考えられます
1つ目は『社会的証明の原理』
簡単に言えば、人は多数の人が
行っている事が正しいと考える
傾向があるのです
ラーメン屋を例えに考えて
みましょう
例えば10席のA店と20席の
B店があるとします
A店とB店に同じ20人の
お客さんがいる場合、A店は
外に10人並んでいる状態で、
B店は満席ですが、外には1人
も並んでいない事になります
この場合、外から見たらA店の
方が繁盛している様に見え、
行列が更に人を呼び込む事に
繋がる訳です
本当は味や価格に大差はなく
とも、どっちの店舗が美味しい
かわからない不確かな状況に
多くの人が支持している
(見た目上)方を信用してしまう
のです
コロナウイルスは新型の
ウイルスの為、どの様な行動を
取ればいいのか誰にも正解が
わかりません
更に桜を見る会の問題を筆頭に
政府が言っている事
(トイレットペーパーは無く
ならない)は
『本当なのだろうか？』と疑い
の目で見ている人もいるかも
しれません
そういった不確かな現状がより
強く社会的証明の原理を働かせ
買い占めに走らせている可能性
があります
また人間は雨量や震度、風力と
いった数字では動きにくいと
言われています
『これからの2時間で雨量は
100ミリを超すでしょう』
とテレビで報じられても
いまいちピンと来ないのですが
トイレットペーパーの棚が
空っぽになっている映像を視覚的に
捉えるとアタフタと動き出す訳
ですね
2つ目は『希少価値効果』
簡単に言えば数が少ない物は
価値が上がるという事です
例えばこんな実験があります
同じ10枚のクッキーを8枚と
2枚に分け、色んな人に食べて
もらいどちらが美味しかったを
質問すると2枚の方が美味しい
と回答する人が多かった
そうです
つまり人は無意識の内に2枚の
クッキーの方が貴重な品だと
捉えてしまっている可能性が
ある訳ですね
私は飲食店巡りが趣味なの
ですが
『1組限定』
『限定10食』
『土日祝限定営業』
という言葉に魅力を感じて
しまいます
それも限定される事で
『希少価値』を感じている事に
繋がっていると私は考えて
います
トイレットペーパーがなかなか
手に入らない
これだけで人は希少価値を感じ
る訳ですが、そこに『おひとり
様1つまで』と購買条件を限定
される事で余計にある内に
買っておかなければという心理
が働くのだと考えられます
先日SNSで見かけた写真ですが
イオンがこれでもかとばかり
トイレットペーパーを山積みに
した上で
『おひとり様10点まで販売
いたします』と掲載して
いました
これはデマに対する素晴らしい
対応だと感じました
『これだけある上に10個も
買っていいなんて』
というある種の安心感(不足
してないんだな)を与えている
のではないでしょうか？
そして壁が欠けると(商品が
売れると)すぐに補充する徹底
ぶり(在庫はまだあるぞという
アピール)だったそうで、見事
としか言いようがないですね
商品を売る目的なら少なめに
並べておひとり様1つまでと
掲載すればいいのです
商品を売る側があえて商品が
売れない様にする為の仕掛けに
思わずうなってしまったのは
私です笑
私達は知らない間にこういった
心理によって動かされているの
です
今回もそうですが、心理学を
学ぶ事でトイレットペーパー
問題をこういった視点で切り
取る事が出来る様にもなります
紹介した2つの心理は療法士と
しての仕事に活かす事も
出来ますし、この記事を通じて
もっと多くの人に心理学の
面白さを知ってもらえたら
嬉しいですね
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