患者さんから聞いた嘘の様な本当の話

 

自戒も込めて患者さんから

聞いた話をシェアします

 

 

Aさんは膝の手術をする

為に入院

 

同室の人から医者と療法士に

いわゆる袖の下(お金)渡し

た方が良いよと言われ悩んだ

そうです

 

手術を受け、悩みながらも日々

を過ごしていAさんは療法士

にそっとお金を渡したそうです

 

担当の療法士はそれを受け取り

ました

 

 

受け取る、受け取らない論争は

またの機会にするとして、私が

何よりも驚いたのはその後

Aさんの話を聞いた時でした

 

翌日からAさんに対する関わり

方が大きく変わったそうです

(Aさん曰く仕事が急に丁寧に

なったそうです)

 

『こんなに違うんだ』

 

Aさんは驚いたとの事

 

Aさんは結果として丁寧に

関わってもらえる様になり、

元気になったかもしれません

 

それで元気になったのならいい

じゃないかという価値観もある

かもしれませんが、個人的には

あまりにもあからさまだなと

感じました

 

人間ですから思わぬ臨時収入が

嬉しい気持ちは理解出来ます

 

ですが、袖の下があろうがなか

ろうが目の前の患者さんに

出来る事は精一杯するのが仕事

ではないでしょうか?

 

では自分自身は全ての人に平等

に仕事が出来ているのか?

 

正直出来ていない部分はあった

と思います

 

私も1人の人間です

 

やっぱりキャラクターのあう

あわないはありますし(関係性

を構築する努力は当然します)

精神疾患等の影響で思う様に

関われなかった人もいます

 

ですが、お金の有無で差別化

した事はないつもりです

 

話を元に戻しますが、Aさんの

話はこれで終わりではありま

せんでし

 

入院された他の病院では療法士

が用事もないのにしょっちゅう

部屋に来ていたそうで

 

あまりに頻度が多い為、Aさん

は『お金目的だな』と悟り、

お金を渡すと以後全く部屋に

来なくなった(業務以外に)

そうです

 

私は驚くと同時に疑問を感じ

ました

 

『こういった対応をする事で

患者さんにどう思われるかとか

考えないのだろうか?』

 

こういった対応をされたAさん

は当然ながら不快な訳です

 

今後の信頼関係構築にほぼ

間違いなく悪影響を及ぼした事

でしょう

 

例え療法士としてはかなり有能

であったとしても、やはりこう

 

いった対応は人間性を疑われる

事になりかねませんよね

 

その結果、療法士の発する言葉

 

に説得力が伴いませんし

 

『本当にこの人に身体を任せて

大丈夫なのだろうか?』

 

という不安が付きまとう事に

なってしまいますよね

 

そうなると素晴らしい治療技術

を駆使したとしても結果は出に

くくなる事でしょう

 

今回シェアさせて頂いた話は

ごく一部の事だと信じたいもの

です

 

心理学には『333の法則』

と言われるものがあります

 

簡単に言えば、悪い噂は良い噂

10倍広がるという事ですね

 

自戒も込めて書いていますが、

近年療法士の絶対数が増え、

部署に所属する療法士の数も

増えている事でしょう

 

その結果

 

『私1人くらい楽してもわから

ないでしょ』

 

という心理が働きやすく

なります

 

これを心理学では

 

『リンゲルマン効果』

 

と言います

 

綱引きに参加する人数が増えれ

ば増える程、1人が発揮する力

 

は減少する事が立証されている

のです

 

ただ当然ながら患者さんは綱

ではありません

 

生の先輩として今までの経験

値が有るだけではなく、過去に

入院経験があれば

 

『この人はいい加減な仕事を

している』

 

と気付いておられる可能性も

あります

 

その結果、療法士当人には言わ

なくても周囲の人にそれを話

する事で悪い噂は10倍の速度

で広まっていく訳ですね

 

療法士に良い事は直接言えても

悪い事は直接言えない可能性が

高い訳です

 

果『私は患者さんから良い

評価を受けている』といった

勘違いセラピストが誕生して

しまう可能性もあります

 

Aさんとの会話を通じて、ただ

驚くだけでなく、改めて自分

自身を戒める良い機会と

なりました