臨床実習では内的動機付けを大切に育もう

 

 

何年か前になりますが、勤務先

に来ていた実習生の1人が無事

に臨床実習を終えました

 

関わらせて頂いていた患者さん

との関係も良好で、実習期間の

中で動作能力の改善も見られ

ましたし、

 

何より患者さんも実習生と共に

身体を動かす事を楽しみにして

いました

 

患者さんからすると孫の様な

存在だったのかもしれません

 

 

臨床実習最終日、患者さんに

 

『今日で最後なんですよ』

 

という事を実習生が伝えました

 

 

患者さんは『何でよ・・・』

 

と落胆された表情で泣いて

おられました

 

実習生も

 

『●●さんの事、一生忘れま

せんから。忘れられないです』

 

と声を掛け、今にも泣きそうな

表情をしていました

 

その光景を見て

 

『良い臨床実習になって

良かったな』

 

と思いました

 

もちろん実習生1人の力で患者

さんが良くなったわけでは

ありません

 

臨床実習指導者が同時に介入

しているのは事実です

 

そうであったとしても、自分が

担当した患者さんが改善し、

最後には涙を流して別れを

惜しんでくれた

 

この経験が実習生の今後の内的

動機付け(モチベーション)

なるのだけは確実だと思います

 

自分自身も初めての臨床実習で

担当した患者さんの事は今でも

覚えています

 

今回の実習生も一生忘れない事

と思います

 

こういった感情を表に出す実習

生に対して一定数いるのが

 

『感情移入し過ぎ』

 

と言う指導者

 

私は思うんです

 

実習の時から既に冷めている

実習生の方が将来心配ではない

ですか?

 

実習生という立場だからこそ

感情移入するくらいで良いん

じゃないですか?

 

 

ひょっとしたらそこまで感情

移入出来る実習生が羨ましいの

かもしれませんが。。。笑

 

私は正直今でも自分の患者さん

の事でムゲに扱われると頭に

血が上ります。。。

 

自分が担当している患者さん

だからこそ自分が一番わかって

いるという意識が働くからかも

しれませんが、私の数ある

 

至らぬ点の1つでもあります

 

話を元に戻しますが、関わら

せて頂いた患者さんと良好な

 

関係性を構築出来た上に喜んで

頂けた

 

実習生の内的動機付けも

高まった

 

本来、臨床実習はこうあるべき

だと思いませんか?

 

この状態に

 

『感情移入し過ぎだ』

 

『お前1人の力で良くなったと

思うなよ』

 

『この程度で満足したら

ダメだ』

 

それ言う必要ありますか?

 

 

 

無意識かもしれませんが、

実習生にいかに出来てないかと

いう事を認識させるだけの実習

になっていませんか?

 

自身が経験して来た実習を学生

に押し付ける実習になって

いませんか?

 

 

出来ていない所を指摘するので

あれば、同じだけ出来ている所

も伝えませんか?

 

本当は臨床実習を経験する事で

 

『やっぱり、療法士を目指して

よかった』

 

『療法士はやりがいのある仕事

だな』

 

と感じてもらえる事がベスト

なのではないでしょうか?

 

そう感じる事が出来れば、自然

とその後の勉強のモチベー

ションに繋がると私は考えます

 

胸の内から湧き上がって来る

内的動機付けに対して、

 

出来ない事ばかり指摘し強制的

に実習生を動かす方法を外的

動機付けと言います

 

外的動機付けは瞬発力はあり

ますが、持続力は無いんです

 

強制的に動かされ続けた結果、

燃え尽き症候群になってしま

っては元も子もないと思い

せんか?

 

臨床実習は療法士になる為の

登竜門ではありません

 

臨床実習は学生達にとって

集大成ではありません

 

臨床実習を無事に終える事が

ゴールになってはいけないん

です

 

 

臨床実習はあくまでも通過点、

療法士として現場に立つ時が

スタートなのですから。。。

 

 

実習生が自主的に学んでいく為

には内的動機付けが大切なのは

理解して頂けましたで

しょうか?

 

では最後に考えてみましょう

 

内的動機付けを引き出す為に

本当に必要な対応は出来て

いない事だけを指摘し続ける

事でしょうか?